1980年、テレビのオーディション番組で
当時ホリプロにご縁を頂き、翌年のホリプロ
タレントスカウトキャラバンが東京メルパルクホール
で開催され、その決戦を会場に観に行ってました。
1981年度、目の前で優勝したのが堀ちえみさん。
そのシーンが今でも鮮明に思い出せるのです。
まぁ、すぐにデビュー出来なかった僕が言うのも
何だかはばかられますが、本当に朴とつとしていて
芸能人!という感じではないとても可愛く
純粋な女の子で何だかビックリしました。
降りて行った楽屋の所で「おめでとうございます!」
と声をかけさせて頂くと「あ、オーディション番組
見てましたよ!」ととても可愛い微笑みで言葉を
返してくれて嬉しかった事を覚えています。
僕はそのままデビュー待ちのパッとしない立場。
でもちえみさんは華々しくデビューを飾りました。
やはりプロが選んだ人は違うんだなぁ~って
デビューしてとても美しくより素敵になった
ちえみちゃんを見てつくづくそう思いました。
スカウトキャラバンの時とは別人の様に輝いて
ドラマでも大当たりして、気さくに声を掛ける
などという間柄でも無くなりましたね(汗)
僕が受けたオーディション番組出身の小泉今日子
ちゃんや中森明菜ちゃんも82年組でデビューして、
先にプロダクションに入ったのにどんどん抜かれて
行って、置いて行かれた気がして東京と大牟田とを
行ったり来たり、マネージャーと連絡をとって
何とか会社の方針を変えてアーティストとしてデビュー
させてもらえないかを模索したり、心にゆとりも無かった。
出遅れてしまった自分に焦りを感じていた非常に複雑な
変わった大牟田の高校時代でした。
でもそんな出来事さえまだ
ほんの少し前の事の様に感じられます…。
たのきんトリオは別格だとしても同い年の
サンミュージックの竹本孝之君とか
本田恭章君とかシブがき隊とかどんどん
活躍してヒットして。俺は「演歌とド歌謡曲を
歌いなさい!」という事務所と折り合わずずっと
待ちぼうけ。デリケートな年代の自分には
とても辛い試練でした。葛藤の中の学生時代。
とりあえずホリプロをやめるまではちえみさんの
活動を羨ましくも応援しながら見てました。
演歌の長友とポップスのちえみちゃんとでコラボ
するか?みたいな話もあって一時期はドキドキしたり。
はい、それも水の泡と消えましたが(笑)
いま思えば演歌デビューして演歌やムード歌謡を
吟ってたらビッグヒットしてたかも?
スカウトの方々の確かな目を信じて良かったかも。
そんな大昔?に袖すりあったちえみさんが
こんな病院に見舞われるなんて…、
人生、本当に何が起こるが分かりません。
そう、例えば つんく♂もそうですね。
とてもいま会いたいし。
重病受け入れる事も報告するのも勇気が必要だった
だろうと、本当に感服しています。
凄く強い、負けない姿を見させて貰ったので
今回も必ず勝ってくれる!という思いがあります。
待ってくれている大切な家族もファンも居る。
「ドジでのろまな亀」はいつも強かった。
だから元気に復活してくれるだろう!と。
40歳の声を聞く頃から仲間、身内からも
体調不良やどこか異変の声が出始めます。
それまでの生活習慣や遺伝的なモノ、遺伝と
言ってもそれはその家の暮らしや生活習慣だったり
するから一概に本人の不摂生とも言い難い。
子供の時から食べていた物や例えばシャンプーや
石鹸が悪ければ体内や頭皮に異常も出るものだし。
親が歯磨きを教えなければ歯も悪くなるし。
そして50歳の声を聞く頃には大切な友達や
家族、仲間、スタッフが体を壊してまさか!先に
天国に旅立って逝きました。
亡くしてならない人が天国に逝ってみて本当に
命の尊さ大事さを知り自分の健康に対する甘さや
無知を心底後悔するのです。
無理を重ねた分、あちこち傷みも多い。
たまには心も身体も休めて自分を責めないで、
無になったり、検査を受けて自分の体調を
きちんと把握する事を定期的に行わないとです。
風邪と思っていたのが肺炎であったり、大病の
可能性も早期発見で治る確率もグンとアップしますから。
病気も事件も事故も全ては他人事ではないと。
昨日の北海道地震のようにいつどこで何が起こるか
なんて誰にも分からないのですから、だから
いま、この時を大切に精一杯生きないと
後悔が残ります。
自分だってギター弾く腕が痛くそれはオカリナを
繊細に押さえる指にも影響します。
ふと、いつまでプロ!として歌い演奏できるか
深く考えさせられる時が凄く増えました。だから先を
急ぐようにライブやソロで歌ったり、とにかく
神聖に歌える空間を常に求めています。
晩年に向かって万全を期して良い歌をうたい
演奏をただただ聴いて欲しい、それが真の想いです。
安いプライドなんかじゃない、自分の限られた時間を知って
それで懸命に、ただ真摯に歌い演奏するのみ…。
ちえみさんの復帰を願いつつ、置いて行かれたまんまの
長友仍世も晩年頑張りたい!と想います。
infix 長友仍世